お客さまが再び訪れたくなる、
記憶に残る接客を。

印象深い思い出が2つあります。一つは言葉で苦労した経験。私自身、英語での会話はできるのですが、そのお客さまは英語ではない母国語のみお話しになる方でした。そんなお客さまのチェックアウトで、意思疎通が上手くできず困ったことがありました。そこで私は翻訳ツールを使いながら、身振り手振りのボディランゲージを交えて必死に意思疎通を図りました。するとこちらの熱意が伝わりお客さまも笑顔に。帰り際にお客さまからかけられた「ありがとう」の日本語が、とても温かく響いたことを覚えています。もう一つは忘れ物を空港まで届けた経験です。チェックアウトされた海外からお越しのお客さまから、部屋の貸金庫に会議資料を忘れたと電話があり、確認するとパスポートと多額のキャッシュもあったのです。すぐに連絡すると、お客さまは事態に気づかれとても慌てていらっしゃる様子。お話しを聞いていると、1時間後にフライトとのことでしたので、すぐにタクシーで空港へ。途中渋滞に巻き込まれ大いに焦りましたが、何とか間に合いお客さまに駆け寄った時、お互いにホッと胸を撫でおろしたあの瞬間を私は一生忘れません。インバウンド回復傾向にある今、ホテルの需要がますます高まる中で、さまざまな国のお客さまのお役に立てた経験は、私の大切な財産になっています。